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小千谷の雛祭りにおける絵紙飾りの習俗(おぢやのひなまつりにおけるえがみかざりのしゅうぞく)
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更新日:2025年4月1日更新
「絵紙(えがみ)」とは、小千谷の言葉で浮世絵のことをいいます。
浮世絵は、江戸時代や明治時代に作られた主に多色刷りの木版画で、たくさんの絵紙が小千谷にあるのは、江戸(東京)に小千谷縮を売
りに行った時のお土産だったからといわれています。
いつからかは分かりませんが、小千谷縮関係の商家が多い本町などを中心に、雛祭りに絵紙を飾るようになりました。雛祭りに飾る絵紙の多くは、横に三枚、たてに四~五段がつなぎ合わせてあります。部屋の壁を絵紙で飾り、雛壇にはお雛様だけでなく、家にある人形や玩具なども並べられました。
花は、雪の中から顔を出したばかりの「かたこ(カタクリ)の花」をあげたといいます。
昔、小千谷の雛祭りは4月3日でしたが、まだ雪が多い中、子どもたちは近所の家や商家のお雛様や絵紙を見て回ったそうです。絵紙に彩られた雛祭りは、冬の終わりと春の到来を告げるイベントとして今も受け継がれています。
文化財指定日 2019年6月18日
小千谷の雛祭りにおける絵紙飾りの習俗の写真1(撮影:青山紀子)
小千谷の雛祭りにおける絵紙飾りの習俗の写真2(撮影:青山紀子)
小千谷の雛祭りにおける絵紙飾りの習俗の写真3(撮影:青山紀子)