“古民家再生のプロ”カールベンクス氏訪問

平成21年11月24日(火)には、日本を気に入り、十日町市竹所に定住しているドイツ出身の建築家カールベンクスさんを訪ねました。
  ※ 岩沢小学校5年生の訪問の様子を紹介したカールベンスクさんのホームページ → 

まず朝、5月から育ててきた岩沢米でおにぎりを作りました。子どもたちは慣れた手つきでおにぎりを作っていました。
ご飯が硬かったことと子どもたちが強く握ったことなどにより、とっても食べ応えのあるおにぎりができました。

9:40に学校を出発、十日町市のほくほく線の松代駅付近にある「松栄館」には10:30頃着きました。「松栄館」は、十日町市松代の商店街にある旅館でした。昨年営業を終えたその建物を、「まつだいカールベンクス・ハウス」として再生するプロジェクトが今年の春に始まりました。大正6年(1917)には「松栄館」の前身である「田村屋旅館」が営業していたそうです。またその当時は、貨物取扱所、塩・郵便切手収入印紙販売所としての役割も担い、建物の前には人力車が停まるなどして活気のある様子だったそうです。この歴史ある建物を後世に残すために、そして地域を活気付ける場所にあるようにとの願いを込めて、「まつだいカールベンクス・ハウス」の古民家再生プロジェクトを始めたそうです。持ち主は建物を潰して、駐車場にするつもりだったそうですが、カールベンクスさんが貴重な建物に目をつけ、購入を決意したそうです。そこには既にカールベンクスさんと事務所の平田さんが待っていてくださり、5名は名刺を渡した後、工事中の内部に入れていただきました。

 立派な梁には所々に、昔キズを補修した際に施された細工がありました。とっくりやおちょこ、魚、お碗などの形の埋め込みも・・・・。天井は囲炉裏の煙で黒くなっていましたが、すすは落とさない方がかえって丈夫だそうです。大正時代に建てられたという「松栄館」は内部の柱も梁もしっかりしていました。

 前の週に授業で取り上げた「日本の住宅の平均寿命=26年」の理由について、直接カールベンクスさんに5名の考えを聞いていただきました。「日本人は新しい物好き」「日本人は古い物を大切にしない国民だ」などというカールベンクスさんは、「その通り、よいことに気付いたね。古い物を大切にしてくださいね。」などと話されていました。
自宅で作った「岩沢米」をプレゼントして喜んでいただいた子どももいました。

カールベンクスさんのお話】

  古い物は宝石、新しいものは砂利だ

  古い物のよさを引き立たせることを考えて古民家を改築している。

    古い物で価値がないものと思って捨てられたものを磨いて価値のあるものにすることが楽しい

  古いものを捨てているのは、日本だけだ。今、50〜60代の大工の腕を受け継がないと文化が消えてしまう。

    冬は地熱を使って暖かくなるように工夫したい。

    過去40軒くらい古民家を改築した。現在も3つの現場を同時に抱えている。

    好きな言葉=「どんな壁があっても、どこかに(破る)ドアがある」という言葉が好き

   =「YES , WE CAN」(オバマ大統領)

「成せばなる 成さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 成さぬなりけり」(上杉 鷹山)

 その後、十日町市竹所にある「カールベンクス事務所」に行き、実際に再生された古民家の内部を見せていただきました。竹所を「再生古民家の里」にしたいという“竹所プロジェクト”について聞いた後、5年生の総合学習の活動についてカールさんに紹介しました。カールベンクスさんは熱心に子どもたちのお話を聞いてくださいました。最後にカールさんの手作りの来年のカレンダーに欠席した友達の分もサインをいただき、一人一人が感想を発表してお別れしました。カールベンクスさんは、大変お忙しい中、約2時間も子どもたちに寄り添ってお話をお聞かせくださいました。

 12時20分頃にカールベンクス事務所を出て、隣にあるカールさんの自宅である双鶴庵(古民家を改築)を見ながら竹所を歩きました。そして、カールベンクスさんが古民家を改築させた「イエローハウス」の前で昼食のおにぎりなどを食べました。

13時過ぎに竹所を出発し、星峠に行きました。6月23日に行った時と比べて、晩秋の雰囲気が漂っていたものの、満々と水をたたえた棚田に子どもたちは感嘆の声を上げました。既に秋のうちに田起こしと代かきが行われていたのでした。星峠棚田の間のくねくね道を下り、学校に14時40分着。天候にも恵まれ、素晴らしい一日でした。